先日、「棒に振る」という言葉を耳にしました。
「せっかくの人生を棒に振ってはいけない」といった形で使われることが多く、これまでの苦労を台なしにする、という意味だと知っていました。
しかし、その語源はどこから来ているのでしょうか。
調べてみると、いくつかの説があるなかで代表的なのが次の二つです。
ひとつは、棒をいくら一生懸命振り回しても何も生み出せず、成果も残らないことから「むだな行為」を表すようになったという説。
もうひとつは、江戸時代の商人の帳簿に由来するという説です。
帳簿は「棒書き」と呼ばれる縦棒で取引を記録していましたが、そこに斜めの線を振って消すことを「棒に振る」と言い、勘定が無駄になることを意味したのだと。
いずれにしても共通するのは「積み上げたものが消えてしまう」という意味。
だからこそ、この言葉には強い戒めが込められているのだと思います。
努力を無駄にしないために、日々の積み重ねを大切にしていきたいです。