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2025年11月16日

2025_11/16

福島第一原発視察で感じた「命を懸けた現場」の現実!

福島第一原発1号機は、日本で最初に建設された商業用原子炉です。

アメリカのゼネラル・エレクトリック(GE)が日本の原子炉技術を指導する目的で導入され、建設にはGEの指導のもと東芝・日立製作所が関わりました。

当時、アメリカでは津波を想定した設計が必要なかったため、非常用ディーゼル発電機はタービン建屋の近く、しかも低い位置に設置されました。

福島第一原発の敷地は海抜約10mでしたが、実際には約15mの津波が襲来。

これにより非常用発電機が浸水して使用不能となり、原子炉を冷却できず重大事故へとつながることに。

その後、水素が原子炉建屋に漏れ出し爆発。炉心内部の圧力は安全基準の2倍に達し、「いつ爆発してもおかしくない」極限状態の中で、放射線量の高い建屋内へ突入し、圧力容器の爆発を食い止めた東京電力の社員たち、そして決死の注水作業を行った自衛隊員の皆さまが日本を守った。

今回、私は社員とともにその現場を視察しました。約4,000名の方々が、最長40年・約8兆円と言われる廃炉作業に日々取り組んでいます。

私自身は今回が3回目の視察ですが、そのたびに「この場所で命を懸けて対応した人がいた」という事実に、胸が熱くなります。

前日は、8.4mの津波で5,600人のうち756名が亡くなった宮城県・閖上(ゆりあげ)地区、そして343.6haの海岸林のうち307.0haが被災した仙台空港近くの防災林を訪れました。

震災後、この地域では「全長5km × 幅200m=約100ha」に37万本もの苗木が植樹されたそうです。

造園業の田中秀穂さんは、林野庁から託された1.5haの海岸林を守り、京都御所で採取した種から育てたクロマツ1万4,000本を植樹。今回、私たちも成長を妨げるツルの除去作業を体験させていただきました。

視察を通じて感じたのは、
「被災地では今も全力で復興が続いていること」
「震災の教訓を後世へ伝えようとする強い思いがあること」
です。

今回参加したメンバーも、多くのことを学んだ視察となりました。