社長ブログ
溶射屋
日々の気づきを投稿中

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「村田ボーリング技研」

2024_12/06

登壇者をチェックしています

某社主催の年2回開催される3日間のセミナー。

パレスホテル東京(皇居前)で開催されるということだけでも受講費用がどれだけ高いか想像が付くと思います。

この手の案内が届くと、どんな方が登壇するかチェックするようにしています。

大手企業のトップやテレビや動画サイトでよく見かける著名人には興味がないのですが、
高い年齢層の中にいる若手の方が気になるんです。

そういう方は主催者がその情報網を駆使し、知名度が低く手も頑張っている方だったりするから。

9年前のセミナー案内に掲載された登壇者であった若手経営者に興味があったので連絡したことで今でもご縁があるんです。

今回の講師の中で、10年前に法政大学大学院・政策創造研究科・坂本光司研究室で共に学んだ方がいました。

某社主催の全国セミナー

2024_12/01

坂本光司先生の言葉は学生の心に響いたようです!

昨日「”人を大切にする”しずおか合同説明会」vol.2を開催。

今年2月にも開催いたしましたが、参加していただいた学生の皆さんには大反響でした。

求人目的ではなく、

「学生のために何かしたい」

「充実した就活や社会人生活を送ってもらいたい」

そんな思いからイベントを開催しています。

今回の目玉は、約8,500社の会社を現地現場で調査されてきた「人を大切にする経営学会」会長である坂本光司先生の基調講演。

テーマは『今、君たちに伝えたい事~人生を捧げる会社の選び方~』

学生の皆さんだけでなく、社会人の我々の心にも響く内容でした。

「自分は東京の上場会社に入りたいと思っていたが、坂本先生のお話しから今の自分にはない考え方があることを学んだ。参加して良かった」など、学生たちにとって大きな気づきの時間だったと思います。

午後は主催する5社の企業がHPには載せきれない人を大切にする取り組み・インターンシップの紹介や少人数制の座談会を開催し、人を大切にする企業ってどんな会社なのか、人を大切にする企業で働く人はどんな人なのかの情報共有をしていただきました。

参加した学生の皆さまや企業の皆さまにとって有意義な時間だっと思います。

静岡市役所の関係者やマスコミの方も取材に来て頂きました。

坂本光司先生

2024_11/21

7カ月間の新人研修が終わりました!

4月に入社した3人の新入社員。

7カ月研修期間が終わり、昨日辞令を渡しました。

今日からそれぞれの職場に配属になりますが、これからも嬉しいことや苦しいことを共有して行って欲
しいと思っています。

真面目な写真よりもくだけた写真を選びました(笑)

新入社員

2024_11/15

”人を大切にする”しずおか合同説明会vol.2を開催します!

今年の2月にも開催いたしましたが、
参加していただいた学生の皆さんには大反響でした。

求人目的ではなく、「学生のために何かしたい」

「充実した就活や社会人生活を送ってもらいたい」

そんな思いからこのイベントを開催することになりました。

今回の目玉は、約8,000社の会社を現地現場で調査されてきた
人を大切にする経営学会会長、坂本光司先生の、基調講演(午前)

テーマは『今、君たちに伝えたい事~人生を捧げる会社の選び方~』

これから就活をする学生だけでなく、

今働く社会人たちにもぜひ聞いていただきたい内容となっています!

午後は主催する5社の企業がHPには載せきれない人を大切にする取り組み・インターンシップの紹介や少人数制の座談会を実施いたします!

HPに載っていない情報や大きなイベントに出ていない企業も参加するのでぜひこの機会を活用して、人を大切にする企業ってどんな会社なのか人を大切にする企業で働く人はどんな人なのかを皆さんの五感で感じてみて下さい!

1日で就活や働くについてインプットとアウトプットができるイベントとなっております。

しずおか合同説明会だからこその距離感と雰囲気でぜひ就活や働くについて一緒に考えてみませんか?

皆さまのご参加を心からお待ちしております!!

“人を大切にする”しずおか合同説明会

≪イベント詳細≫
【日時】
 2024年11月30日(土) 10:00~16:30(途中休憩あり)
【場所】
 グランシップ会議室910
【対象】
 大学・短大・専門学校1年生~就活生
【服装】
 私服
【申込み】
 こちらのサイトよりお申し込みください

【参加企業】 
 株式会社共立アイコム 
 静岡鉄道株式会社 
 村田ボーリング技研株式会社
 株式会社山崎製作所 
 株式会社吉村

【主催】
 人を大切にする合同説明会実行委員会

【後援】
 静岡市 静岡商工会議所

2024_11/14

書き出しに、「突然のご連絡失礼いたします」は即消去!

会社の「HPお問い合わせ」からメッセージを送ることを商売にしている会社があり、

村田ボーリング技研にも毎日「突然のご連絡失礼いたします」というダイレクトメールが届きます。

「なんとかの一つ覚え」ではありませんが、「突然のご連絡失礼いたします」という書き出しをみた瞬間に即、消去です。

この文章がどれだけ無意味ということか、ということが分かっていないようです。

村田ボーリング技研(株)HPお問い合わせ

2024_11/05

「国旗を掲揚したいものです!」

11月3日(日)文化の日、静岡市内では「大道芸ワールドカップin静岡」が開催されていたので、

開催場所の繁華街を歩いていたら国旗を掲揚している商店がありました。

この日、数時間歩きましたが国旗を掲揚していたのは静岡県庁だけでしたが、市役所も揚げていたと思うなぁ。

村田ボーリング技研では毎日国旗を揚げています。

写真:創業243年の竹茗堂(ちくめいどう)

竹茗堂

2024_10/31

「村田ボーリング技研のSさん」

弊社の社員Sが亡くなった。
享年68歳。肺がんだった。
その日の事はよく覚えている。

数日前には病室で目を合わせ、
呼吸器に繋がれた状態だが、何気ない会話をしたばかりだった。

ただし、あと数日の命だという事も、訪れた我々は分かっていた。

彼は高校を卒業後、50年以上村田ボーリング技研にて勤めてくれた。
汎用旋盤一筋の、わが社では凄腕の職人だった。

頑固で口は悪いが、憎めないその性格から、
社員の皆に愛されていた。
タバコが大好きだった。

彼は健康診断で“再検査”をいつの時期からか毎回出されるようになっていた。
しかし、大の病院嫌いで医者にはかからなかった。

2021年の1月5日。
毎年恒例の経営計画発表会を行った。
弊社としては、新事務棟が竣工して初めての発表会。
全社員が一人ずつ抱負を述べる。

彼は50年勤続表彰の対象者でもあった。
表彰を受けた後のスピーチでこれまでの感謝を述べた後、
「67歳になった。おらはいつまで生きるか分からない」と言った。
皆、冗談かと思い笑った。

しかし翌年1月24日、就業中に病院へ救急搬送される。

私は事務所で打合せ中だった。
ガラス越しに彼が倒れるのが見えた。
病名は肺がん。ステージ4。
あとから思えば予感はあったのだろう。
彼は治療に専念するため、会社を休む事が決まった。

数か月後、彼は突然作業着姿で通常通り出社する。
薬が効いて体が楽になり、仕事がしたいという。
朝礼から参加してくれた彼を、みんなは驚きながら拍手で迎えた。
副作用で髪が短くなり、少しの痛ましさもありながら、
まさかの復帰にみんな沸き立った。

彼の機械はいつ戻ってきてもいいように、
彼が普段ピカピカにしていた状態を、仲間で維持していた。
半世紀握り続けたハンドル。すぐに戦力となった。

だが、神様は長い時間をお与えにはならなかった。

8月に入り、体調が優れず病院に行くと“肺炎”の診断がでた。
医者からは「もってあと一か月」。
あまりにも短い余命が宣告された。

当時はコロナ禍で、面会謝絶が常だった。
そんな中で我々の面会が許される頃には、
彼は大部屋から個室に移っていた。
訪れる人はその意味を考えながら、
しかし顔には一切出さずに声を掛ける。
「戻ってこいよ。みんな待ってるからな。」
「Sさんの為に機械は綺麗にしたまんまだよ。」
「口うるさいのが居ないと調子狂っちゃうんだよ。」
受入なければならない厳しすぎる現実。
だからこそ、みなで奇跡を信じた。

彼には弟子がいた。
歳の差は40以上。
専門学校を卒業後、彼の技術を間近で教わった。
元々のセンスの良さもあいまって、
いつしか正当な後継者として、一目置かれるようになっていく。
彼はSさんを心から尊敬していた。大好きだった。

だが、彼はお見舞いにいかなかった。

「もう、時間がないかもしれない。いかないのか?」
「はい。弱った姿を見られるのは嫌だと思うんで。」
“後悔しなければいいが…”と思ったが伝えられなかった。
“辛い現実。受け入れ方は人それぞれか…”そんな風に受け止めた。

そして時は来た。
2022年9月26日(月)未明 永眠。

全員が信じた復帰はついぞ叶わなかった。
もう二度と、彼が旋盤を触る日は来ないのだ。
本当に悲しい人がほかにもいる。
大声で泣きたい気持ちをぐっとこらえた。

午後になり、夫人が来社された。
これからの予定と一つのお願いの為だった。

「主人の棺に、作業着を着させて入れてあげたいのですが、
 お許しいただけますか。」
「仕事が大好きだったから。主人も喜ぶと思って。」

言葉にならなかった。
そこにいた私たちは、全員泣いていた。
心の底から嬉しかった。

3日後、通夜式、告別式が執り行われた。
彼は穏やかな顔で棺に入っていた。
誰かが入れた、愛用の測定工具が手元に置かれていた。
作業着を着ているためか、棺の中なのに最後まで格好良かった。

式の会場から斎場へ向かう途中。
夫人ともう一つ約束したことがあった。
それは“寄り道”の約束。

彼を乗せた霊柩車は国道一号線を曲がり、
丸子の工業団地へ入る。
ここは日本でも最古に部類入る金属加工専門の団地だ。

2番目の角を左に折れ
工場を横目に車が直進していく。

“Sさん、今まで本当にありがとう”

段ボールと模造紙で作ったお手製の垂れ幕。
村田ボーリング技研の全社員で彼を迎えた。

「Sさん、今までありがとうございました!!!!」
代表が泣きながらお礼を述べる。
「ありがとうございました!!!」
続けて叫んだみんなも泣いていた。

霊柩車は改めてクラクションを鳴らし、
斎場へ向かった。

手を合わせ、秋晴れの空に彼への感謝の誠を捧げた。

…後日、弟子の彼が話してくれた事がある。
実は彼はお見舞いに行っていたという。

「みんなとは行きたくなかったんです。
たぶん、顔を見たら何にも言えなくなると思ったから。
 だから有給をとって一人で行きました。
 言葉に詰まるだろうから、手紙を書いていったんです。」

彼は号泣しながら、病室で手紙を読み上げたそうだ。
Sさんはどんな気持ちでその手紙を聞き、受け取ったのだろうか。

亡くなってすぐは昼食も食べられず、
ふと思い出しては車の中で一人泣いていたという。

互いの深い絆を感じたエピソードだった。

同時に思った。
私は誰かのその「ひとり」になれているのだろうか。
思わず胸に手を当てた。

坂本先生は「世の為人の為」を体現されている。
だから多くの人が背中を追いかける。
先生の傍に行くと、自分の「公の心」が引き出される。
日々を過ごす中で曇りがちなその心に光が当たるのだ。

“どう生きるのか”

深くて広いこの問いを考え続けていきたいと思う。

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村田ボーリング技研の村田です。
稚拙な文章にお付き合いいただきありがとうございました。
記録として残しておきたく、書かせていただきました。
我が社の歴史を紡いでくれた大先輩。
今の会社があるのは、先人先輩たちのお陰です。
何を託されたのか。何を残さなければならないのか。
改めて考える機会となりました。
「いい会社」は終わりがありません。
だからこそやりがいがあって、楽しいのだと思います。
今後ともご指導の程、よろしくお願い申し上げます。

Sさん