伊勢修養団の元常務理事、中山靖雄先生との出会いは、私の人生における大きな財産となっています。
お会いした当時、先生は度重なる脳梗塞により両目の視力を失われていました。
けれども、その佇まいとお言葉の端々からあふれ出る深い温もりは、同席した私たちの心を優しく包み込んでいました。
出席者十数名が一人ずつ自己紹介を終えた、その直後のこと。
先生は、トップバッターだった私の方をすっと向き、
「村田さん、あなたのお仕事は何ですか?」
と、質問を投げかけてこられました。
「え・・・!?」
単なる職種や表面的な業務内容を求めているのではないことは、瞬時に察しました。
私は背筋を伸ばし、「仕事を通して、人を元気にすることです」と答えしました。
先生は深く頷きながら、「まぁ、正解と言えますね。ですが本当の答えは、『現在の仕事を通して、人様のお役に立つこと』なのです」と教えてくださいました。
目の見えない先生が、私の心の本質をじっと見透かしてくださったような、不思議で温かい感覚。
あの日いただいた教えは、今も私の胸の中で鮮やかに生き続けています。
画像:中山靖雄先生のご著書「すべては今のためにあったこと。
先生の深い愛と言葉の温もりが詰まった大切な一冊です。



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