1990年から2000年頃、私は新規開拓専門の営業として全国を回っていました。
昨日の記事でも触れましたが、東海道新幹線を使っての早朝移動が多かったので、出発は自由席、帰路は東海道ツアーズの割安チケット「ぷらっとこだま」を活用して指定席に乗っていました。
(自由席よりも割安に加えて、飲料水付き)
時にはポケットマネーで500円を足して、2階建て車両のグリーン車に乗るのが密かな楽しみでした。
当時の東海道新幹線グリーン車(100系)は2階建て。
乗車するたびに私一人の「貸し切り状態」になることが多く、ゆったりと流れる景色を独り占めしていました。
しかし、その静寂を破る、今でも鮮明に覚えている「事件」が起きたのです。
東京駅から乗車し、貸し切り気分で寛いでいた私。
ところが新横浜駅で、数人の男性グループが乗り込んできました。
そのうちの二人が、なんと通路を挟んで私の真横に、向かい合わせで座ったのです。
しばらくすると、隣からつやのある、しかし凄みのある声でこんな会話が聞こえてきました。
「おやじが・・・」「総長が・・・」
「えっ! もしかして、裏社会の方々・・・!?」
生きた心地がしません。
心臓の鼓動が早くなるのを感じました。
そこへ追い打ちをかけるように、検札に来た車掌さんに対し、一人が「ウルセイ!」と一喝。
車内に凍り付くような緊張感が走りました。
熱海駅に到着する前に、どこからともなく子分らしき方々がスッと近寄ってきて、彼らと一緒に降りていきました。
姿が見えなくなった瞬間、本心から「ホッ・・・!」と大きなため息をついたのを覚えています。
あの時の緊張感は、まるで昨日のことのように今でも鮮明に残っています。
2階建て車両の思い出とともに、一生忘れることはないでしょう(笑)
画像:東海道新幹線 2階建て車両


